[ ブログ ] 2015/07/10
歌川広重が東海道五十三次を描いたのは1833年、江戸時代の天保4年と言われています。わずか30数年後には明治維新を迎えることになるわけですが、江戸時代の、しかもここ浜松のほうきを再現する・・聞いただけでもなかなか面白そうです。
前回、JA青年部との協議により、箒の生産が遂に決定しました。しかしあせってはいけません。箒を作るにしてもまずは土づくりから・・特に耕作放棄地の場合、長年農作物が生産されていないため、土地がやせていることが多々あります。やせた土地では栄養分が足りず、うまく成長しません。特にほうき草の場合、硬い穂しか取れないということを聞いたことがあります。果たしてうまくいくのでしょうか?
K | 「今回お貸しいただける耕作放棄地はどんな状況ですか?」 |
JA 吉田様 |
「確かに耕作放棄地ではありますが、何かしらの栽培ができるように冬の間に手を加えておきました。だから全くの荒れ地ではなく、すでに一旦耕した土です」 |
K | 「(内心・・ほっとしました。さすがJAさん)」 |
K | 「全くの耕作放棄地を一から作り直すのはやっぱり大変なんでしょうね?」 |
JA 吉田様 |
「(きっぱり)大変です。やはり農業の営みは継続することが大切です。だんだん土と気心が合うようになりますしね」 |
JA 吉田様 |
「ただ、今回の畑は何かを作れるように予め用意していましたが、ほうき草を作るにあたっては、やはりたい肥を蒔かなければなりません。前回のお話から、周辺に住宅地がないところには豚糞を蒔こうと思っています」 |
K | 「豚糞ですか・・、(率直に・・)臭いそうですね。」 |
JA 吉田様 |
「蒔いた直後は臭います(笑)。だんだん軽減しますけど。写真や映像では分からない世界ですね。ちょうどいいんで、アズマさんも一緒にやりませんか?」 |
K | 「もちろんです!」 |
こうしてJA青年部の皆様と土づくりを行うことに。
そして土づくりの当日、2015年4月13日(月)昼、箒の神様が我々のプロジェクトにいたく感動して涙が止まらないようで、どしゃ降りの雨です。しかも強風が・・・・。
青 | 「今日は雨の中、お集まりいただき、本当にありがとうございます。あいにくの雨になってしまいましたが、皆様なかなか時間を合わせることができる日がありませんので、雨天決行します。風邪を引かないように気を付けて作業してください」 |
全員 | 「はーーーーーーーい」 |
気合十分です!
まずは作業して汚れる前に、「はい、チーズ」。雨の中とはいえ、皆さま素敵な笑顔です!
2トンのたい肥をまずは畑に広げます。
通常は1反に1トンくらいですが、遊休地なので今回は2トン蒔きます(ちょっと多目にしています)。
ちなみに、今はたいてい機械でたい肥を蒔いているとのこと。せっかくなのでスコップと一輪車で蒔くことにしたそうです。ありがたいお心遣い、ありがとうございます!
ちなみにたい肥を蒔く前の状態はこんな感じです。
元々は草ぼうぼうの状態でしたが、トラクターで草と土を混ぜ合わせてくれていました。
さぁ、後は野となれ山となれ。ひたすら人海戦術で、たい肥を畑中に広げていきます。
ア | 「たい肥を広げるときのポイントは」 |
青 | 「栄養が偏ってしまうので、均一、均等に蒔くことですね」 |
ア | 「でも、やっぱりニオイますね(笑)」 |
青 | 「確かにね。でもちょっと臭うなというくらいがちょうどいい感じです」 |
青 | 「ただ今日は雨が降っているので、臭いが抑えられている方だと思いますよ。それにホコリが立たないし・・でも水気を含んでいるんで、その分大変かもしれませんね」 |
青 | 「あとは・・『ひたすら頑張る』ですね(笑)」 |
慣れないアズマ社員をよそに、青年部の皆様は手際よく、たい肥を蒔いていきます。
先が見えてきました。もう少しです。
ここにきて、雨が小雨になり作業がしやすくなりましたが、なれない作業で内心フラフラです。
もうひと踏ん張り、頑張ります!
いよいよトラクターでたい肥と土を混ぜ合わせます。
臭いが拡散したり、時にはガスが出たりするので、トラクターで攪拌します。
こんな状態になりました。
ここまでくればやれやれです。ほっと一息。
雨の中、皆様に土づくりをしていただきました。
最後に青年部の皆様にズバリ聞いてみました。
ア | 「雨の中でもたい肥を蒔いたりするんですか」 |
青 | 「(皆様口をそろえて)まず、やらない!」 |
本当にありがとうございました。
この後、3週間くらいおいて、いよいよ種まきです。